米ソフトウェア大手マイクロソフトは1日、インターネット検索大手ヤフーに対し、現金と株式による買収案を提示したことを明らかにした。買収提示額は約446億ドル(約4兆7500億円)。
米市場が開く直前に発表されたマイクロソフト声明文によると、同社はヤフー取締役に対し、純資産額換算で約446億ドルとなる1株当たり31ドル(約3300円)での買収案を提示。これは、前31日のヤフー株終値に62%のプレミアムを上乗せした額だという。
また、ヤフー株主らが所有するヤフー株については、相当額を現金で受け取るか、一定量のマイクロソフト株と交換することが可能となる。
思い通りの成長路線が描けずCEO(最高経営責任者)の交代劇を演じたのが昨年の6月。その際に退任したエリー・セメル氏が何かの講演で自身が下した決定の中で最も愚かだった決定として「グーグルを買収しなかった事」を挙げていた。セメル氏が就任間もない頃のことで、グーグルが検索広告分野を切開き注目され始めた時期である。グーグルの共同経営者はヤフー創業者を尊敬していたことから、「提携」を申し入れたが金額面で折り合わず流れた経緯があったらしい。
その後、ヤフーはオーバーチュアを買収する事になったのだが、ヤフーには、会社変革の途上で好機を逃す傾向が目立つ。それが、ヤフー変貌の歴史のパワーにもなっている皮肉もある。
現CEOで創業者の一人J・ヤン氏は、「ヤフーは常に変革を重ねる」として、技術者として新しいコンテンツの開発には熱心。ヤフー本来の技術者集団が一丸となった時の実力を疑わない。
今回、マイクロソフトが持ちかけた提携は、復活の芽が見えてきたヤフーに相応の動揺をもたらすに違いない。OSの覇者は検索広告の部門でも確たる地位を得たい意向が強く、業界からマイクロソフト社に対し、厳しい目が向けられることは覚悟の上のようだ。今までにも何度か出ては消えた業界地図への挑戦状、ヤフーは如何なる選択をするのか目が離せない状況は続きそうだ。