「バイオ燃料増産が食糧危機まねく」、ネスレ会長が警告


食品最大手ネスレのピーター・ブラベック・レッツマット会長兼CEOは23日、バイオ燃料の原料として小麦やトウモロコシなどの穀物需要が増加しているため、世界が食糧危機にさらされていると警告した。
レッツマット会長は、スイス日曜紙NZZアム・ゾンタークで、「予測されているとおり石油製品需要の増加分20%をバイオ燃料で代替すると、食用に回す穀物はなくなってしまう」と指摘。バイオ燃料製品への助成金について、「多額の助成金は倫理的に受け入れ難く、無責任な行為だ。競争の激化はトウモロコシ、大豆、小麦などの価格高騰を招き、耕作地の減少につながり、水資源を危機にさらす」と懸念を示した。
2007年には国連(UN)・食糧の権利に関する特別報告官のジャン・ジグレール(Jean Ziegler)氏が、国連総会演説で「深刻な」食糧危機の回避策としてバイオ燃料の開発を5年間凍結する案を提唱している。

『バイオ燃料を確保せよ ブラジルへ商社進出が本格化』
  2008年03月27日22時09分【asahi.com】
ブラジルでのバイオエタノール生産にいち早く進出したのが双日。07年秋に現地大手・オーデブレヒトの関連会社へ出資して農場と工場を取得した。今年3月には別の会社を買収し、生産能力を年間380万トンに増やした。主にブラジル国内へ供給する。今後も買収を進め、現在は約3万ヘクタールの耕地面積を16年までに16万ヘクタールまで増やすという。

三井物産は4月、ブラジル国営石油会社のペトロブラスとバイオエタノール生産事業に向けた投資会社を折半出資で設立する。日本向けの輸出を見込み、「年内にもエタノール工場の建設に着手する」(大前孝雄・ブラジル三井物産社長)方針。工場は順次増やしていく予定で、1工場の設備投資額は200億円程度となる見込みだ。

原料のサトウキビの調達について、ペトロブラスは「食料生産と競合しないよう、新たな農地を開墾する」(担当者)とする。三井物産はブラジルで出資する農業法人でも、サトウキビ生産の計画を持つ。

ブラジルは、ガソリンだけでなくエタノールでも走るフレックスエンジンを採用した自動車が新車販売の約8割を占める「エタノール先進国」。06年の生産量は約180億リットルで、世界で唯一、潤沢な輸出余力があるとされる。

現在約700万ヘクタールのサトウキビ耕作面積はさらに拡大する見通しだが、大豆やトウモロコシなど価格高騰が続く他の作物との競合も予想される。商社各社は農場にも出資することで、原料の安定確保をねらう。

ブラジルが世界生産量2位の大豆を原料に用いるバイオディーゼルも有望分野だ。丸紅は07年2月、現地の大手穀物商社アグレンコ・グループとの共同事業に約40億円を出資。今年3月には大豆の主要生産地の一つ、マトグロッソ州で生産工場を完成させた。

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