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国連(UN)の世界食糧計画(WFP)は9日、救援物資を載せた航空機2機が10日にもミャンマー入りすると発表した。これに先立ちWFPは「受け入れがたい制約」のため救援物資の空輸を中断するとしていた。
WFP広報担当ナンシー・ロマン氏は、WFPは予定通り10日に救援物資を載せた航空機2機を出発させるとし、「9日に現地入りしたがWFPの手には渡っていない救援物資の配布について、ミャンマー政府と協議を続けている」と述べた。
8日に空輸された2万1000人分のビスケットはこれまでの24時間以内に最悪の被害を受けた地域の一部に配布されたという。
WFPは9日、航空機を使った支援物資供給を、軍事政権による「受け入れがたい制約」を理由に当面見合わせる意向を示していた。
『ミャンマー軍政、救援物資を差し押さえ』
【2008年5月10日01時49分 読売新聞】
【バンコク=田原徳容】ミャンマーに未曽有の被害をもたらした大型サイクロンの直撃から9日で1週間。世界食糧計画(WFP)は同日夜、読売新聞に対し、同国のタン・シュエ軍事政権が、初の救援物資を積んでミャンマーに到着した輸送機4機のうち2機の積み荷を差し押さえたことを明らかにした。
軍の政治的役割を保証する新憲法案の是非を問う国民投票を10日に控えた軍政が国外からの支援を拒み続ける中、一層の被害拡大が予想される。
WFPによると、8日から9日にかけイタリアなどから飛んだ4機が、ビスケットなど食料計77トンの物資をヤンゴン国際空港に運んだ。物資の一部はWFP現地事務所を通じ、最大被災地エヤワディ管区のラブッタに到着し、被災者への配布が始まったが、軍政は、9日に到着した2機の食料38トンについては、荷降ろしさせないよう担当者が機内に乗り込み、差し押さえたという。
これに対し、軍政は、AP通信の取材に、「根拠のない非難」と反論。WFPなど国連側は物資を自ら被災地に搬送する許可を軍政から得ているとの理解で行動しているのに対し、軍政側は「物資は我々の手で管理・搬送する」との原則を堅持しており、この認識の食い違いが物資取り扱いを巡るトラブルとなった可能性がある。
WFPはいったん支援停止を決めたが、その後撤回。「10日以降の支援を再開し、差し押さえについては軍政と話し合いを続ける」との声明を出した。
軍政発表の9日現在の被害状況は、死者2万3335人、行方不明者3万7019人。国連人道問題調整事務所(OCHA)の報告では、被災者は150万人ともされ、エヤワディ管区で千葉県の面積にほぼ等しい約5000平方キロ・メートルが水没。住居を失った被災者が、食料や飲料水を十分に得られない状態に陥っている。
軍政は9日夜の国営放送で「すべての国、機関の支援を歓迎する」と表明した。しかし、同日付国営紙では「救援物資の受け入れを優先させており、外国の救援要員やメディアを受け入れる用意はできていない」との声明を出し、独力での救援活動実施を強調している。
国連などによると、今回のような大規模災害の支援には、救援要員だけで数百人、このほか数万人程度の人的支援が必要だが、これまで入国を認められたのは国連の救援要員3人のみで、40人がタイで待機を余儀なくされている。国連などの現地要員は1万人前後だが、被災地での活動は限定的だ。

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