中国四川省で12日発生した地震の数日前に、震源地近くの綿陽市で数十万匹のヒキガエルが一斉移動する現象が目撃されていたことから、地震との関連性を問う声が広がっている。
インターネットのブログには地震の予兆だったのではとの書き込みがあふれ、カエルの大群に覆われた道路の映像を掲載したサイトも登場。地元紙の取材に対し住民は、地震の前兆だと言う人もいれば、北京五輪を歓迎するために出てきたのではと冗談を言う人もいた。
発情期」との地元森林管理局職員の説明は、全国のブロガーからの非難の的となった。
国営新華社通信の取材を受けた中国地震局の張国民研究員は、動物の異常行動には「複雑な要因」があり、地震は気候変動や気象状況といった要因の1つにすぎない、と話した。
同局地震予知センターのZhang Xiaodong副センター長は、今回のカエルの大移動のような自然現象と地震との間に関連性があることがもし証明されたなら、センターにとって大発見だ、と話した。
『中国・四川大地震 地震前兆現象』
2008.5.17 21:28 【MSN産経ニュース】
中国・四川大地震の発生(12日)前に、中国各地でヒキガエルが一斉に移動するなど動物の異常行動(宏観(こうかん)現象)が目撃されていたことが、分かった。阪神大震災(1995年)や台湾中部地震(99年)などでも、宏観現象について報告があり専門家は「地震予知につながる現象。事前に予知して備えれば、減災にも役立つ」などと関心を示している。
香港紙などによると、四川省綿竹市では今月5日、数十万匹のヒキガエルが一斉に移動するような行動をしたという。また、北京動物園でも揺れが伝わる直前に、チンパンジーが突然奇声を挙げてガラスを割ったとの報道もある。
宏観現象に詳しい弘原海(わだつみ)清・大阪市立大名誉教授(情報地質学)によると、阪神大震災や台湾中部地震の際にも、いつもいるネズミが姿を消した▽数万羽のスズメの大群が飛んでいた▽大量のミミズが一斉に震源と反対方向に移動していった−などの異常行動が確認されていたという。
そのうえで、今回の地震について、「異常に気づいた地元住民が当局に伝えたが、何の対応もなかったとの情報もある。事前に備えていれば、大きな被害は避けられたかもしれない」と指摘している。
一方で弘原海教授は、中国は宏観現象を生かした地震予知の“先進国”とも指摘。75年に遼東半島付近で発生したマグニチュード(M)7・3の海城地震の際に、宏観現象や同半島付近での前震活動などから大地震の発生を予測、政府が発生直前に住民を避難させ人的被害を最小限に食い止めたという。
翌年の唐山地震(M7・8)では前震活動が少なかったことなどから住民の避難をさせず約24万人ともいわれる死者を出したが、宏観現象は確認されていた。
弘原海名誉教授は「動物の異常行動は非科学的と見られがちだが、地震予知につながっているのは事実で、日本でも活断層の研究や様々な観測、緊急地震速報と合わせて宏観現象に着目すれば、地震予測につながるのではないか」と話している。
タグ:宏観(異常)現象
